この時期は非常に微妙だと思う。暑いけど時たま涼しくなる。この涼しさが続けば非常に快適だ。 だがこれが混ざってしまうと、蒸し暑くなり梅雨のような暑さにみまわれる。 そんなことを考えながら俺、河野貴明はシンとなり部活動のかけ声がかすかに聞こえてくる放課後 の廊下を昇降口とは反対の方へ歩く。夏休みが終わり、宿題が終わらずに居残りなんかをさせられる こともない俺がなぜ放課後にさっさと帰りもせずに廊下を歩いているのかというと、我がクラスのい いんちょの手伝いをするために代わりに職員室へプリントを届けるためである。 そうこうしていると職員室へと着く。たま姉のせい、というかおかげというのかはわからないが服 装は整っている。が一応確認する。そうして軽く服そうチェックをしたあと「失礼しますと」言い、 職員室へと入る。プリントを置く場所に向かって行こうとするとそこには見知った顔がいた。 それは我がクラスのいいんちょであり、そして俺の恋人でもある小牧愛佳がそこにはいた。 いいんちょの季節 〜番外 夏過ぎ編〜 「あれ?愛佳?なんでここにいるの?」 俺は愛佳に聞いた。なぜなら愛佳は生徒会と全クラスの委員長の話し合いがあるため、代わりに委 員長の仕事(+愛佳がたのまれた仕事)を俺が教室でしていたからである。 その愛佳が職員室にいるのかが気になったから当然の質問である。 「たかあきくん、ええ〜とね話し合いで使うプリントが足りなかったから私が取りに来たの。」 「なるほど。それより仕事は終わったよ。」 「ごめんね、ほんとは私がしなきゃいけないのに・・・・・」 愛佳はシュンとなってしまう。 「いいよいいよ、このくらいそれより愛佳、話し合いはいいの?」 「ああっいそがないと。それじゃたかあきくん書庫でまってて。これがカギだから。」 スカートのポケットからカギをとりだすと愛佳は俺に手渡してくれた。 「わかった。じゃあ書庫でまってるから。」 「ごめんねぇ〜」 そう言ってぱたぱたと愛佳は走り去ってしまった(遅いけど)。しかし愛佳を見るとあんまり急い でるふうにはみえないよなぁ。 「こら、廊下を走るんじゃない」 「ひゃう、ごごごごごめんなさい〜」 何か聞こえたような気がしたが気にしないでおこう。 そういや今の生徒会長って去年の副会長だ よなぁ。たしか鬼の副長って呼ばれてたような(鬼の副会長か?まあいいや)。俺はプリントを置き、 職員室から教室に戻っていった。 がちゃっ。 「失礼しま〜す」 誰もいないのをわかっていてもなんとなく言ってしまう。 俺は書庫に来ていた。 俺達はどちらかが用事があるときここを待ち合わせ場所にしている。理由はないけど書庫整理が出 来たり、お茶が飲めたりするからかもしれない。 俺は荷物を机の上に置くとソファーに座る。体をソファーにあずけ、目をつむると眠気がおそって くる。 「そういや昨日ゲームしまくったからなぁ・・・」 おととい買った格闘ゲームを雄二と買ったので勝負するため特訓していたのだ。パソコン版にしよ うかどうか迷ったが結局P○2版にした。 「しかし勝負をゲーセンでするなんてなぁ。雄二のやつ、何考えてんだか」 どちらもゲームを持っているからどちらかの家に行けばいいのにわけがわからない。 雄二は「まあ、いいじゃねえか。どうせ一回50円だしよ。じゃあ今度学校帰りに行って勝負しよ うぜ。」などと説明をせずに軽く誤魔化していた。あいつのことだから訳わかんないこと考えてんだ ろうけどな。 「ふああぁぁ」 軽くのびをしたら、ついでにあくびがでてくる。 「愛佳が来たら起こしてくれるだろう。悪いけどちょっと寝かしてもらおう。おやすみ」 俺はそのままソファーに横に寝ころび、そのまま寝ていった・・・・・・・・・ 「・・き・・・・・さい・・・・・・・起・・・・よ」 うん?何か声がする。愛佳か? 俺はゆっくりと起きあがる 「ふああぁぁ。愛佳、話し合い終わったの?」 まだ見えない、目をこすりながら前に立っている人物に聞く 「はあ?あんた何言ってんの?あんたのいとしのお姉ちゃんならまだよ」 あれ、愛佳ってこんな口調だったけ?こんな口調で愛佳のことをお姉ちゃんって呼ぶのは郁乃ぐら いなもんだよなぁ・・・・・・郁乃? 「って郁乃か!?」 「なに驚いてんのよ。やっとおきたかバカ貴」 俺の前に立っていたのは挑戦的な目をしてこっちをにらんでいる愛佳の妹の郁乃だった。 「で、お前はなにをしてんだ?」 「たぶんあんたと同じ目的」 「お菓子が食べたいのか?」 「ちがうわよ!」 郁乃はかみつかんばかりの勢いで叫ぶ。てかホントにかみつこうとしてきた。 「まあまあ、アメちゃんやるから落ち着け」 俺は愛佳からもらったアメをポケットから出す。 「わ〜い・・・・・・ってあんたは喧嘩うってんの?」 郁乃はどこからともなく出した広辞苑を手に持つ。あれはなかなかダメージがでかそうだ。 「冗談だよ冗談」 「まったくこんなヤツのどこが良いんだか。うちの姉はよくわかんないわね」 郁乃は一応怒りをおさめたようだ。ついでにアメは俺から取り上げ、口の中に入れる。 「いったい今は何時だ?」 郁乃との会話で忘れていたが、今の時間が気になった。壁に掛けられている時計を見るとさっきか ら15分ぐらいしかたっていなかった。 「何で起こしたんだよ。俺は眠たいんだ。寝かしてくれよ、いくのん」 「永遠のねむりにつきたいの?」 郁乃は今度は広辞苑を二つ取り出す。広辞苑ダブルホントに永遠のねむりにつきかねん。つかこい つ病弱で病院暮らしだったから広辞苑二つなんてもてないんじゃないのか? そうこいつは今年の5月まで病院に入院していて手術を受けたのだ。そのときには、こいつの無理 難題によって俺と愛佳は苦労させられた。そしてこいつの努力なのか奇跡なのかはわからないが5月 の終わりには車いす(と少しだけ自分で歩ける)をつかいながらも、うちの高校に入学し登校するこ ともできるようになった。 こいつが登校してきたときに愛佳が守ったこの書庫を見せた。郁乃は「汚いところ。」など言って いて愛佳が少し落ち込みかけていたが最後に「でも静かでいいや。あ、ありがと」とお礼を言ってい た。こいつの性格なのか最後のお礼は聞こえにくかったかもしれないが俺達にははっきりと聞こえた。 それからこいつはこの書庫で落ち着くために、ちょくちょく来ていた。病院暮らしが長かったせい か学校のように大勢の人がいる場所は疲れるようで、静かなここはいいらしい。 郁乃が入ったクラスはこのみがいたのでこいつの友達第一号はこのみらしい。なんでもこのみが一 番に話しかけてきて、天然ぼけぼけの性格を炸裂させられたのになぜか気があってしまったらしい。 そんなこんなでこいつは、現在9月まで何事もなく普通の高校生活を送っている。 「しかたない書庫整理でもするか」 俺は完璧に目が覚めてしまったので余った時間で書庫整理をしようとソファーから立ち上がる。 「今のは撲殺OKってことでいいのね?いいんでしょ?よし決定」 二つの広辞苑が振りかぶられようとしたが 「お前も手伝えよ?」 俺は広辞苑攻撃をされる前に先に郁乃に先手をうっておく。 「へ?なんで?」 「あたりまえだろ。お前も書庫の利用者だ、手伝って当然」 「うう〜」 郁乃は俺の提案は不服だが妙なところできっちりしているためか悩んでいるようだ。 「はあ、わかったわよ。でも疲れたらさっさと休むわよ」 「努力しろよ、手伝ってお姉ちゃんポイントアップだ!いくのん」 「やっぱり寝かしてあげようか?」 こんどは本気で寒気がしたような気がした・・・・・・ 「ねえ、この本ってこっちでいいの?」 「ああ。その本はあっちとそっちの本といっしょにまとめてなおしてくれ」 「ん わかった」 郁乃はまだなれてないせいか俺に聞きながらだけど少しずつ作業を進めている。 「それにしても」 郁乃のほうから作業をする音が聞こえなくなる 。 「ほんとにいろんな古い本ばっかりあるわねぇ。しかも古いのしかない」 「あたりまえだろ?書庫なんだから」 「そんなのわかってるわよ」 「じゃあ何でそんなこと言うんだ?」 「なんとなくよ」 「そんなもんか」 俺はそれ以上は何か聞く気にはならなかった。もともと俺も書庫を見たときそう思ったことがあっ たからなのかもしれないが、それ以外の何かのような気がしていた。 「ここの本ってさ、過去のものよね」 「?なに当たり前のこと言ってんだ?」 突然郁乃はわけがわからない、当たり前のことを言い出した。古い本は過去のものにきまっている だろうに。 「この本たちって今は読まれてないかもしれないけど書かれた当時はいろんな人に読まれてきたのよ ね。つまりいろんな人に出会った。私にはそれがない」 俺は何も言わなかった。ただ耳をかたむけ、作業を続けていた。 「私の過去は病院暮らし。変わらない人と出会い変わらない景色を眺め、変わらない毎日を過ごした。 それって今の私から見ると過去が存在しない感じじゃない?」 俺は返答をしない。俺に投げかけられたのか、それとも自分に聞いたのかはわからなった。別段、 郁乃も気にしたふうでもなく話していく。 「つまり未来の私から見ると今年の5月からが過去って思うんだろうなぁ」 外からかすかに聞こえる部活の声が書庫の静かさをいっそうひきたてているようだった。けっして 長くはない沈黙。だけどそれは永遠のような沈黙。 「今からじゃさ、おそいのかな?やっぱり」 ここからでは郁乃の表情は見えない。だけど俺には表情がわかっているような気分になった。いや、 もしかしたらわかったのかもしれない。いつもの挑戦的な目ではなく、どこか悲しそうにだけどどう したらいいのかわからない、そんな顔をしていることがわかった。 「べつにさ、いいんじゃないか?おそくても」 俺は口をひらく。郁乃は何も言わない 「俺は小さい頃の過去がある。でもそれは過去がよかったんだよ。」 「過去がよかった?」 「楽しくもない嫌な過去だったら欲しいとは思わないだろう?それはお前がよく分かっているはずだ ろう?」 「・・・・・・・・・・・・」 「それなら、これからいい毎日を過ごして、いい過去にしていけばいいだろう?」 俺は郁乃の顔が見えてなくてよかったと思った。その反面見えなくて怖かった。 相手の表情が見えていたらこちらもうかつなことは言えなかった。 「はあ」 郁乃がタメ息をはく。だがそれのおかげで書庫の中の空気がゆるまった。 「あんたってさ」 「なんだ?」 「ほんっとにバカよね」 「なに?」 「バカもいいところよ。悩んでたのがあんたのせいでバカに思えてきちゃったわよ」 「それはいいことだろう。せっかくいいこと言った俺に対してバカとはなんだ、バカとは」 「もういいわよ。それよりちょっとこっちに来て手伝ってくれない?」 「まったく、おこちゃまのお世話は大変だ。」 ドゴッ 「ぐあっ」 上からキテ○ツ大○科がふってきて俺の頭にクリーンヒットした。 「なにか言った?」 「別に何も言ってないです」 こんなものを投げられ続けたら俺の頭が陥没してしまう。てかキテ○ツ大○科って何でこんなもん があるんだ?うちの学校って謎がいっぱいだ・・・・・・ 「ほら、はやく来なさいよ」 「はいはい」 「おい、大丈夫か?」 「へ・・・平気よ」 とてもそうは見えない。今いくのんは脚立にのり、本の整理をしている。 最初は俺がしてやろうかと言ったが、こいつは自分がすると言って聞かなかったのでしょうがなく 俺が脚立を押さえているわけだ。 「おっとととと」 「おいおいおい、落ちるなよ」 「大丈夫って・・・・言ってる・・・でしょ」 う〜ん、これはいい加減おろした方が良いかも知れない。時計を見てみるとそろそろ愛佳の話し合 いが終わる時間帯になっていたため、区切るのにはちょうどよかった。 「おい、そろそろ時間だから終わりにするぞ」 「わかったわよ。ちょっと待ちなさいよ、これで最後だから。」 郁乃が最後の一冊を入れ終わった瞬間、グラリと郁乃がバランスをくずす。 「あわ、あわわわわわ」 「危ない!」 ドン!ガチャンガチャンガチャンガチャン・・・・・・・・ 「てててて、おい大丈夫か?何でこんなイベントをお前は起こすんだよ」 「し、知らないわよ」 書庫には若干ホコリがたまっていたのか、少し周りが白くなっている。 「げほっげほっ、しっかしすげえホコリ」 「ほんと、掃除してんのかしら」 だんだんと視界がはれてゆき状況が分かってきた。 さっきから体の上に何かがのっかていると思ったら、郁乃がいた。 ん? 郁乃? うえ? 俺の体の上? ってえええええええ!? 「お、お前なんでのっかてるんだよ!?」 「しっしかたないじゃない!あんたがかってに下に入ってきたんでしょうが!」 「そそそそそっか、まあともかくおりろ」 「わかってるわよ!」 俺がおちる郁乃をかばったおかげで郁乃にけがはなかったが俺は打ち身とかありそうだ。しかも俺 の上に郁乃がのり抱き合うような構図になっている。 そして、郁乃が起きあがろうとして俺の脇の下あたりに手をつき体を起こした瞬間 「ごめんねぇ〜遅くなっ・・・・・ちゃっ・・・・て・・・・」 空気が凍った。はかったかのようなタイミングで愛佳が入ってきた。 愛佳視点から見ると、自分の妹が自分の彼氏をこんな時間にこんな場所で押し倒している OK、間違いなく誤解されてる。絶対だ 「なあ郁乃?俺なんか今お前と同じ考えを持っているような気がする」 「奇遇ね、私もたぶん同じ事考えてた」 「どうする?」 「どうしようか?このバカ姉を」 「ぐすっ、そうだよね。自分の仕事を押しつけて話し合いが終わるまで待ってもらったりするような 彼女より、かわいいくてやさしい郁乃の方がいいよね。」 「やっぱり暴走してる」 「まあこんな性格の姉だからね」 「しかし愛佳、間違いがあるぞ。こいつはかわいくないしやさしくない、根本から間違ってる。」 「へえ、いい度胸してるじゃない」 郁乃はそう言うと俺のくびを絞めだす。 「ぐえ、ぎぶぎぶぎぶ」 「ふん」 一応くびから手をはなし、さっさと立ち上がる。そして俺も立ち上がる。 「やっぱりだめだめだよね、いいんちょだしいいんちょだし。私なんて私なんて小動物でちょこまか 動いてお菓子を食べるしかないよね・・・・・・・・ブツブツブツブツ」 さっきから愛佳は下をむいたまま何かを言い続けている。 「これどうする?」 「はあ、知らないわよ。あんたの彼女でしょ?あんたがなんとかしなさいよ」 「どうしようかねぇ」 と俺が悩もうとした瞬間 「たかあきくん、郁乃をかわいがってね。郁乃、たかあきくんと仲良くね」 愛佳は軽く泣きかけで早口(のつもりだと思う)で言ったあと 「ウワァァァァァァァン」 と泣きながらいつものマイペースな愛佳からは考えられない素早い動きで走り去っていった。いつ もあのペースでいければいいのに。って考えてる場合じゃなくて 「おい追いかけるぞ!」 「私は運動無理だからがんばってねぇ〜」 郁乃は他人事のように言う。こんなときだけ病人ヅラしやがって。 「ああもう!」 俺はともかく愛佳を追いかけることにした。 「お〜い!愛佳!まてってば!」 すでに廊下のどこにも影が見あたらないのでしらみつぶしに探し出すことにした。 これが今日一番の重労働だった気がする。 「これからいい毎日・・・か」 ポツリとさっき言われた言葉を繰り返す。バカみたいな言葉だけど今の私の心には暖かく感じる。 「貴明のバカ貴」 自分以外誰もいない書庫の中で何となく言葉を発す。名前を呼ばれたやつは今姉を捜し回っている。 ちなみに愛佳を見つけ出して誤解を解くのにもかなりの労力を費やしたらしい。 終わり
あとがき D.C.Uがほしい今日この頃。春風のアルティメットバトル(体験版)で止まってます。 しかし頼子さん系がほしいよ!鷺澤関連がほしい!まあ自分の趣味入ってます。音姉もいい ですねぇ、弟君になりたいよ。 つーわけであとがきなんぞやを書いてみるんですが、わけわかんないですね。そもそも タイトルがわかんない。一話目(?)なのに番外編って何? 実を言いますと「いいんちょの季節」のsummerバージョンから始めようと思ったんですけども、 パソコンがクラッシュ!泣きかけました。俺のコレクションたちがぁぁぁ! おかげでパソコンが軽くなりました。よかったのやら悪かったのやら・・・・・。 ちなみに委員長を書こうと思った理由は自分も委員長をしているからなのですよ。 理由がわけわからないですね。自分でも思います。 さーりゃんと知り合いにしとくかどうか迷ったんですけど、結局しませんでした。理由なし。 ついでに会議の様子も書こうかどうか迷ったんですけど書きませんでした。 次は貴明君に犠牲…じゃなくてメインにしていこうと思います。内容は一行目で見る気が なくなりそうな内容だと思います。 ちなみに自分もME○TY B○OODにはまってます。むずいです。やっと初心者レベルです。 その内容も書くかどうか迷ったんですよねぇ。作者が使うキャラはメイドです。 次は秋のお話ですねぇ。 しかしデータをディスクにとっておかなかったのは痛かったと思う、15の夜。
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