さてさて、皆も協力してくれることになりましたし
 これからついにイタズラ開始ですヨ!!

 さー!! これからお姉ちゃんにハルチンの凄さを教えてあげますよ!?

 それじゃあ早速はじめますか!!




「ミッションスタートですヨ!!」





「ハルチンマクスパワー!!」(後編)





 〜葉留佳side〜


 今回のミッションは、夜の校舎が舞台なんですよ。
 まずはお姉ちゃんを夜の校舎に呼び出すんですが……

 あの、お堅いお姉ちゃんのことですからね!!絶対私が呼び出したら


「葉留佳、あなたそんなにレポートを書きたいの? またどんなイタズラを仕掛けたのよ……」


 とか言われて来てくれないに決まってますからね!! うわ! 自分で言っててハルチン信用され
てないってことがわかりましたヨ!? ハルチン軽ショーック!!

 まあ、言われることはいつも図星なんですけどネ。


 ということで、ここはリトルバスターズのマスコットクド公が行くことになりましたヨ!!
 なんだかんだいって、お姉ちゃんクド公相手だと甘いですから、ムー!! その甘さをこっちにも
分けてほしいですヨ!!


 ジッ…

「あの、葉留佳さん? さっきからぶつぶつ言ってるけど大丈夫? オーバー…」
「へ? ああ、なんでもないですよ理樹君、ちょっと考え事してただけですからネ…オーバー!!」
「そう? ならいいけど…葉留佳さん、いくらイタズラ好きだからって悪乗りしすぎちゃだめだよ?
オーバー」
「大丈夫ですヨ!! 任せてくださいって オーバー!!」


 もう、理樹君は心配性だなー、そんなに心配しなくても絶対…たぶん…キット…大丈夫ですよ!!
うん大丈夫!!


 ジッ…

「こちら恭介、全員定位置についたか? そろそろターゲットが来るぞ…オーバー」
「ああ、もう待ちすぎて全身の筋肉がこむらがえってきそうだぜ!! オーバー」
「なーにぃー!? ふっ真人どうやらこちらの勝ちのようだな、こっちはもうジャンパーさんがひる
がえってるぜ!! やっほーい!! オーバー」
「くっ…負けたぜ謙吾、今日は完敗だ…オーバー…」
「えー? 今の勝負は何!? しかもどうやって勝敗がついたのさ? オーバー」
「ふっ、どれも等しくミッションさ…… それと、これ無線じゃないからオーバーつけなくていいぞ」
「ところで恭介氏、こんなところで話している間にターゲットが来てしまうぞ?」
「おっと、そうだったな、じゃあ皆位置について各自その場で待機、みんな自分の役割を頼むぜ」
「OKですよ〜」
「夜の校舎は怖いのですが… まあ、任せてください」
「!! おいきょーすけ、ターゲットが近づいてるぞ!!」
「やばい、じゃあみんな、ミッションスタートだ!!」


 ついに、来ましたねお姉ちゃん!! さすがクド公、見事にミッションクリアですネ!!
 じゃあ私もミオちんと一緒に定位置へ行きますか!!




 〜佳奈多side〜


「佳奈多さん、こっちなのです!!」
「クドリャフカ、少しは落ち着きなさい」

 は〜、何で私はこんなところにいるのかしら?
 さっきまで、風紀委員室で仕事をしていたのに……

 まったくクドリャフカには勝てないわ… あんなに必死になって「あの、実はこれから行きたいと
ころがあるのですけど、佳奈多さん、もしよろしければ一緒に来て頂けませんか?」ですものね。

 さすがにそれをむげに断るわけにもいかなかったから、こうしてるんだけど…

「で、クドリャフカ、まさかあなた行きたいところがここなんて言わないわよね?」
「?? ここですよ?」
「…… 帰らしてもらうわ」
「わふー!! 佳奈多さんがスゴイ勢いで帰っていってしまうのです!!」

 きっと、また葉留佳のイタズラね… 
 まったくあの子は、いろいろと……

 葉留佳か、私も姉らしいことをしたいのになんであんなにイタズラばかりするのかしら……おかげ
でいつも怒ってばかりじゃない。

 いや…これはただの言い訳ね、私がもっと強ければ姉らしいことをしてあげられるんだけど、まだ
どこかで葉留佳のことを恐れてる…それもおかしいわね、葉留佳をじゃなくて葉留佳に嫌われること
を…ね。


 まったく、昔の私はどこに行ったのかしら?

 あの、愛想なし、素っ気なし、容赦なしのナイナイだらけだった私は……。



「あの〜佳奈多さん? どうかしたのですか?」
「ん…? ああ いやちょっと考え事していただけよ、気にしないで……」
「そうですか、ならいいです」
「じゃあ、私は帰るから…」

 そういって私は寮に向けて歩き出そうとした…そのとき


 プツッ


「きゃ〜!! やめて!! やめてよ〜!!」
「は、この暴れやがって!! この恥さらしめ!! お前などさっさと死んでしまえ!!
「こっ殺さないで!! きゃ〜!!」


 ぷつっ……


「わふ!? 葉留佳さんの声です!! 何かあったのでしょうか?……佳奈多さん?」



 気がついたら私は校舎の中へ飛び込んでいた…




 〜葉留佳side〜


 いや〜、我ながら下手な演技でしたね、

「ミオちーん!! 今の演技どうだった?」
「……3点です」
「鬼ひど!! なんで〜、ねえなんで〜?」
「まず、今から殺されそうだというのに、緊張感が全然ありません…しかも最後思わずふきだしてた
じゃないですか、台無しです」
「やば!! あれとられてたのかな?」

 あれ? 急に電話がかかってきましたヨ? ん? メールですネ…

「安心したまえ、最後のところはこちらでカットしておいた」

 さすが姉御〜、感謝ですよ!!

「じゃあ私はこの辺で…。頑張ってくださいね」
「うん!! 任せてくださいナ!!」


 こうして、この教室には私一人となりましたよ、じゃあ早速準備を……
 えーとカメラはここに隠して、血糊をつけて、床に倒れる…… よしっ!! OKですネ。

 これは、どこからどう見ても死体ですよ!! あとはお姉ちゃんが来るのを待つだけですネ。

 みんなも、それぞれお姉ちゃんをびっくりさせるために頑張ってるらしいですから、ここに来るの
はもう少し後になりそうですネ。
 あ〜、待ち遠しいですよ〜、お姉ちゃんのびっくりする顔を撮って早くからかいたいですネ!!



 ドガン!! バタン!! 



 およ!? もう来ましたネ? ってひゃぁ!! 早くしなくちゃ!!




 〜佳奈多side〜


 私は、とにかく走っていた。 


 バタン!!


 ひとつひとつ教室を乱暴に開け放ち葉留佳がいないことを確認してまた走り出す…
 あとからあとから嫌な予感がしてそれから必死に逃げるためにまた走り出す…


(葉留佳…一体どこにいるのよ……)


 恥さらし、それはあの子があのお山の家で一番よく言われていた言葉だった。


(まさか… あの三枝がここまであの子を殺しに来るわけない)


 そう思いたかったが、その可能性が無いわけではない。もともと狂った家なのだ。やろうと思えば
そんなことは簡単にできるであろう。


(でもそんな、何でいまさら葉留佳が… まだあの子にはたくさん幸せになってもらいたいのに)


 子供の頃から、何かと競わされていた私と葉留佳…私は色々なことが出来たけど、
あの子はいつも不器用で…

 でもいつでも、どんな目にあわされても、「おねえちゃん!! みてみて〜!!」
ていって私に笑いかけてくれた。私はいつでもお姉ちゃんって呼ばれるのが気恥ずかしくて「なに?
はるか… 少しはおちつきなさい」なんて素っ気なくしてたけど本当は…本当は…
「すごいね!! さすがわたしの妹だね!!」なんて言ってほめてあげたかった…
甘えさせてあげたかった…。

不意に視界がぼやけた… 私はそれが涙だと気づくのに時間がかかった…


(私にも、涙が出るのね…)


そう自嘲的に思いつい足を止めそうになったが、ぐっとこらえてまた走り出した…。


(今泣いてる場合じゃないのよ!! あの子は… あの子はまだ生きてるんだから!!)


 途中、何かにぶつかったり、急にすごい音がしたりしたこともあったが。
 もう私には葉留佳しか見えなかった。

 そして、次の教室のドアを開けた時… それは、唐突に目の前に現れた……。




    〜葉留佳&佳奈多side〜


 さっ…


 急に体中の体温が下がり足に力が入らなくなってしまった、よろよろと私はそれに近づく…。

(ついに、お姉ちゃんが来ましたね… あともうちょっとですよ!! あともうちょっと!!)

 それ、いや葉留佳はもう血まみれで、くにゃっと倒れこんでいた… まるで死んでいるかのように…。

(よし、あとはタイミングですネ…いかに驚かすか!! 今こそハルチンの技をお姉ちゃんに見せ付
けるときですよ!!…3…2…)

 嘘よね… ねえ、嘘って言ってよ!! お願い生き返ってよ!! …私は思わず座り込みそうにな
った……

(…1、いまだ!!)



 「 たらりらったら〜〜〜!!! ハルチンふっか〜つ!!! しゃっき〜〜〜ん!!!!」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





(あれ!? おかしいですネ? 反応なしですよ? おっかしいな〜、これならお姉ちゃんを絶対驚
かせられると思ったのに…… 予想外ですね!?)



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぅ、う、う、ふぇ、ぐす、うわぁ〜〜〜ん!!」



(ええ!? お姉ちゃんなんで泣いてるの!! 予想外すぎてもうわけがわからないですよ!?)


「ぐすっ… この… ひっく この… この 馬鹿!! ひくっ、 葉留佳の馬鹿〜〜〜!!」
「えっ? えっ? どうしたのお姉ちゃん? ちょっとお姉ちゃんを驚かせたかっただけだよ!?」
「わたしがっ… ひっく、どれだけ、どれだけしんぱいしたと思ってるのよ!! ばか〜!!」

 私はありったけの気持ちを込めて葉留佳を抱きしめた…… もう放さないように、どこにも行かせ
ないように……。
 葉留佳も最初は、驚いていたけど、私の顔をみたらおずおずと抱きしめ返してきた。

 だから私はさらに泣いた、葉留佳の胸の中で…… 葉留佳が生きていたというこの安心感の中で……




「お姉ちゃん、落ち着いた?」
「うん……、もう大丈夫……」




沈黙……

 言いたいことはたくさんあったけどなかなか言い出せずにいた。
 でもそれは葉留佳も同じだったらしく、しばらくもじもじした後に、あの子から言ってきた……

「お姉ちゃん、ごめんね? ホントにごめん!! ……私お姉ちゃんがどれだけ、私のことを心配し
てくれてたのか知らなかったよ……」
「いいのよ葉留k……」

 いつものように許そうと思ったらあの子がそれをさえぎった。

「いや、いわせて… 今まで言いたかった事があるんだけど、なかなか言い出せなかったことがある
んだ………。私ね、お姉ちゃんと仲直りしてからずっとお姉ちゃんに素直に甘えたいと思ってた、で
も私素直じゃないから、お姉ちゃんにイタズラして。それで迷惑かけてかまってもらおうとしてた。
お姉ちゃんにとっては大変なだけなのにね……本当にごめんね…」


 そうだったの……。それを聞いて私も少し胸が軽くなった、今までのイタズラはかまってほしかっ
ただけなのね……。


「ふふふ……」
「ん? なに何で笑ってるの? お姉ちゃん?」


 やっぱり、私たちは姉妹なのね…考えてることがそっくり。私もあなたに甘えてほしくて、でも素
直になれなくて素っ気なくしていただけなのよ?

「いや、なんでもないわ。私の話も聞いて?
私は今まであなたに色んなひどい仕打ちをしてきた…… 
あの世界で様々なことを乗り越えて仲直りした今でもあなたに素っ気なくしてるわ…… 
でも私もあなたにお姉ちゃんらしいことをしたかった。
でも、素直になれなかったのよ…… 
それでまたあなたを傷つけてしまった……私は、私は!!」


 そう、自分を責めようとしたときに、ポンッと葉留佳に肩をたたかれた…。

「知ってるよ、お姉ちゃんが本当はすごく優しいってことも、素直じゃないってことも……
だって私はお姉ちゃんの妹だよ?」
「でも私はっ!!」

 まだ続けようとする私の言葉をさえぎって葉留佳がいう。

「なんだかんだいっても、私たちは双子なんだね、考えてることも行動も一緒だったなんて、これは
もう奇跡ですよネ!!」


その、おどけた感じに私の心も ふっ と緩んだ……


「ふふ…… そうね、私もそう思うわ……」
「そうですよネ!! だからお姉ちゃん……」
「なに? 葉留佳……?」
「私たち世界で一番仲のいい姉妹になれるね!!」

……そういった葉留佳の笑顔がまぶしくて………

「もちろんよ、これからよろしくね」
「こちらこそ。……お姉ちゃん」

 そうして、また二人で抱き合った、今までの気持ちをうめるかのように…… これからはじまる世
界に、二人の絆を見せるかのように………。




 今日は、二人で寝ることにした。葉留佳が一緒に寝たいといったからだ。
 今、葉留佳は私の隣でぐっすりと眠っている。その手はしっかりと私の手を握っている…

(可愛い寝顔……)

 そう思いギュッと手を握り返し、額にキスをする……。
 そして、大切な愛しい妹に全ての気持ちを込めてこう言った………。



「また明日……おやすみなさい」





 きっとこの姉妹にはこれから様々な過酷が待っているだろう―――――――――――
 時には二人の仲が引き裂かれることもあるかもしれない。 




 でも確かなことがひとつある。





 それは………。





 二人は、どんなに離れていても困っていても………。




 いつでも絆でつながっている。






  〜〜〜FIN〜〜〜


  ―後日談―




「あれ? お姉ちゃんなに? そのレポート用紙?」
「なにいってるのよ? 決まってるじゃない!!」
「え〜と、もしかして、もしかする?」
「もちろんよ!! そのために持ってきたんだから」
「はぁ、20枚ですか〜〜、きついですよ〜〜〜」
「そんなにひどいお姉ちゃんだと思ってるの? ひどいわね」
「え!! もしかして減らしてくれるの?」

「40枚よ!!」

「ギャジョ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!」
「どんな驚き方よ……?」
「でも!! だってひどいじゃないですカ!! 倍ですよ? 倍!! 出来るわけ無いですヨ〜〜!!」
「大丈夫!! そのために私がいるんじゃない!!」
「え!? でもお姉ちゃん風紀委員の仕事で忙しいんじゃないの?」
「そんな、遠慮しない、たまにはお姉ちゃんらしいことさせなさいよ。」
「うん!! ありがとう!! じゃあ遠慮なく甘えちゃうね!!!」
「いいわよ…… 私もその方がうれしいんだから……。」
「ふふっ!!」
「なっなに?」

「お姉ちゃん可愛いよ!!」

「なっ///!!  もっもうさっさとはじめるわよ!!」
「は〜〜い!!」





 ―さらに後日談(リトルバスターズ)―



「おい、昨日だれか二木を驚かせられたやついるのか?」

「俺はぁ、おれはぁ〜、何てことだあんなヒョロっとした奴に弾き飛ばされるなんて…… お〜、俺
の筋肉は何のためにあるんだ〜〜〜!!」
「俺のジャンパーが……ジャンパーが……あいつによって引き裂かれた!! なんてことだ!!
もうだめだ〜〜〜!!」
「おまえらうっさい!! もっと静かにしろ!! ……でも昨日のあいつは鬼怖かったな、いや、も
うくちゃくちゃだった!!」
「はっはっはっ!! 鈴君それが姉妹愛ってものだよ。あの二木氏の表情……お姉さん興奮してしま
ったよ、いやいい物を見た」
「あんなに怖い二木さんをはじめてみたのです!! あれは日本で言う般若の顔でした!!」
「とっても怖かったよぉ〜、ばあ!!って飛び出そうとしたら凄くにらまれちゃって、もうそこから
動けなくなっちゃたよぉ〜」
「ふむ? 大丈夫かコマリマックス? なんなら私が直してあげるが……」
「はいはい、小毬さん怖がってるからね? 来ヶ谷さんも襲おうとしない……。でも、二木さんの意
外な一面が見れたね」
「姉妹愛から発展した究極の愛…… 悪くないかもしれません……」



「なんだ、全員全滅か?」
「「「「「「「「「「うん(ああ)(そのようだな)・・・・・・・・・・」」」」」」」」」」



   〜〜〜〜〜mission failed〜〜〜〜〜〜



「そうだ!! 新しいミッションを考えたぞ!! あいつをリトルバスターズに入れよう!!」
「二木をか?」
「そうだ!!」
「難しいと思うぞ!?」
「やってみなくちゃわからないだろう?」
「それもそうだな」
「みんなはどうだ? この意見に賛成か?」

「「「「「「「「「「うん (いいね〜) (燃えてきたぜ)!!」」」」」」」」」





「じゃあ、ミッションスタートだ!!」





 …………このあと、二木をリトルバスターズに勧誘するためにひと悶着あるのだが。
それはまた別の話…………




〜fin〜



「あとがき」


ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。 ヒロタカです。
少し長くしすぎました、今回のテーマは葉留佳と佳奈多の視点から二人が
どんな風に感じているのかを書くというものでした。
書いてるうちにどんどん書きたいものが増えていって、気づいたらこんなに長くなってました。
ごめんなさい!!

私は、リトルバスターズのキャラの中だと葉留佳はスゴイ好きです。
あの、つらくても無理して笑ってたりするひたむきさは凄く私の好みです!!
そしてあの変則ツインテール!! もういたるさんに感謝するしかないですね!!
っと熱く語りすぎましたが。 今回のSSいかがだったでしょうか?

私もこれから色々な形のSSを書いていきたいと思っているのでまだまだ安定しない
拙い文章だとは思いますが、それでも一人でも多くこのSSを読んでなにか心に残るものがあれば幸いです。

次は、クドリャフカフェスティバルに出ようかと思っていますのでそこでお会いしましょう!!
さようなら!!


このSSの感想や、アドバイス、意見などがありましたらお気軽にメールください。
いつでもまっています!!

メールアドレス
basketman.takahiro@hotmail.co.jp



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